
皆様は、理想の男性女性像を持っていますか?
見た目、ファッション、性格、職業など…、人によって様々だと思います。しかし、時としてその趣向が利用されてしまう場合があります。
それが結婚詐欺です。
「自分は大丈夫」なんて思っていませんか?実は、あなたが一番危なかったりして…。
もくじ
結婚詐欺とは
まず始めに、結婚詐欺とはどんなものなのかを説明します。
結婚詐欺とは、恋愛感情や結婚したい意思を利用し、金品をだまし取る行為のことです。アカサギと言われることもあります。
ただ「普通の恋愛間でのプレゼント」と捉えるのか「金品をだまし取った」と捉えるのが非常に曖昧な上に、結婚詐欺では現金でのやり取りが主流のため、立証が難しいのが現状です。
また、結婚詐欺にあったと表沙汰にしたくないため、泣き寝入りしてしまうという人や、金額が少ないために、そもそも結婚詐欺に気づいていない人もいるのです。
結婚詐欺に騙されやすい人の特徴
では、その結婚詐欺に騙されやすい人とは、どのような人なのでしょうか?
結婚詐欺に騙されやすい人というのは、それぞれのケースによって多少バラつきはあるものの、一致するところも多くあります。
ここでは、その特徴を述べていこうと思います。
肩書や社会的地位に弱い
相手の収入や職業、地位に強いこだわりを持っている方、特に女性の中にいるのではないでしょうか?
確かに、収入は多い方が良いし、社会的に認められるような人は理想です。わかりやすい高いステータスがあると、安心保障をされているような気にもなります。
しかし、結婚詐欺師はそこが狙いなのです。
例えば、結婚詐欺師は「社長」「医師」「弁護士」を名乗ります。これらを名乗られると、お金には困っていないだろうという安心感がありますよね。
そして、高収入の人と結婚したいという思いから、この結婚詐欺師を信じてお金を渡してしまうのです。
収入や恋愛経験が少ない
収入や恋愛経験が多い人というのは、男性の違和感に気づきやすく、そしてそこまで結婚を強く望んでいない傾向にあります。
例えば、結婚詐欺師がお金を要求してきたら、そのような人と付き合わなくても良いという発想になるのです。周りに代わりになる人がいるからです。
しかし、収入や恋愛経験が少ないと、この人となんとかして結婚したいと強く思ってしまいます。
特に、結婚詐欺師がよく使う高い肩書に固執してしまうのです。そこで、感情を利用されてしまいお金をだまし取られてしまうのです。
自己暗示にかかる
被害に遭った人の多くは、お金を無心されたとき、おかしいと感じたようです。
では、なぜ騙されてしまったのか?
それは、大切な恋人を失うことが怖かったり、すでに友人や家族に紹介してしまったりしたため、後に戻れなくなってしまっているからです。
そこで疑問を押しとどめ、大丈夫と自己暗示にかけてしまうのです。一度、自己暗示にかかってしまうと、周りが何を言おうと聞けなくなってしまいます。
そしてお金を取られ、結婚詐欺師がいなくなった後に、ようやく騙されていたことに気が付くのです。
以上が、結婚詐欺に遭いやすい人の特徴です。
「あるある。気を付けないとなぁ」と感じた人は被害に遭いにくいでしょう。
しかし、「自分は全然、大丈夫」と感じた人は危険かもしれません。自分は騙されないと思っている人ほど、もっとも騙されやすいのです。
結婚詐欺師と出会いやすい場所
では、結婚詐欺師とはどのような場所で出会ってしまうのでしょうか?
出会い系サイト
出会い系サイトは、異性と出会い良い人がいれば付き合う、または結婚といったことを考えて利用している人が多い場です。
そのため、結婚詐欺師にとっては絶好のカモ探しの場となるのです。虚偽の情報を載せやすいという点も重要です。
また、出会い系サイトというのは、利用していることを他の人に言いづらいものです。そこで、他者からの干渉も感じにくく、さらに危険となってしまいます。
婚活パーティ・街コン
こちらも、異性と出会うことを目的とした男女が集まります。出会い系サイトよりもさらに、交際や結婚といったことを目指している人が多い場所です。
ここでも「結婚」という言葉を巧みに使い、恋人となることでお金を騙し取るのです。結婚詐欺師と出会いやすい場所はわかりましたね。
結婚詐欺師の手口
それでは、続いて結婚詐欺師はどのような手口を使うのかを紹介します。
結婚詐欺師は、いくつかの常とう手段を持っています。
魅力的な人物を演じる
詐欺師が男性であるならば、前述した通り高い地位や経済力があるということを話します。「社長」「医師」「弁護士」を名乗るのが多いことは言いましたが、一番多いのは社長です。
特に、IT系などの一般の人には理解しにくい分野の社長であることを言います。ここで、難しい横文字なんかを口にされると、コロッと信じ込んでしまうのです。
また、見た目が良かったりするのもポイントのようです。
離婚歴がある
女性の詐欺師の場合は、これも多いようです。
ここでポイントなのが「元夫から、DVを受けて離婚した」などの同情を買うような文言を並べることです。
男性というのは、女性を守りたいという欲求を持つ人が多く、その思いを利用するのです。
お金が一時的に足りない、または必要な状況だと告げる
結婚詐欺師は、ターゲットとある程度親密になり、相手が結婚を意識するような状況になると、お金を要求してきます。
ここでの大切なポイントは「一時的にお金が必要で、すぐに返す」や「結婚のためにお金が必要」と安心させる点です。
結婚したいという願望が強い人ほど、騙されやすい傾向にあります。
お金を手渡しで要求する
結婚詐欺師というのは、詐欺をした証拠が残るのを嫌います。
もし、振り込みだったならば履歴が残ってしまうので、あえて直接渡してもらうようにするのです。
連絡が取れなくなり姿を消す
お金を受け取れば結婚詐欺師にとって、もうターゲットと会う理由はなくなります。連絡が取れなくなり、姿を消してしまうのです。
騙されたと気付いても経歴や身元は嘘なので、結婚詐欺師を見つけることは困難となるのです。
結婚詐欺の実例
一般的な結婚詐欺師のパターンを述べてきましたが、ここからは詳しい事例を挙げて、見ていきましょう。
例1)福地正行容疑者の場合
平成21年に起訴された福地容疑者は、約20名の女性から2000万円以上の詐欺を働きました。
結婚詐欺師になるきっかけ
仕事に行き詰まり、当時付き合った女性にお金を借りたところ、簡単にお金を得ることができると気付いたことからだったそうです。
女性との出会い方
主に、出会い系サイトや婚活パーティ、mixiなどのSNSで、女性と出会っていたようです。
手口
「教師」を名乗っていたそうです。
体格が良かったため、バスケットボール部のコーチであるとも嘘をつきました。女性は安定した職業を好む、という点を悪用したのです。
福地容疑者は、デートの際は一切の料金を払い、金払いの良さをアピールしました。
そして信頼を得ると「マンションを購入し、結婚して一緒に住もう」などともちかけるのです。
その後、「マンションの頭金が足りないから、立て替えてほしい」と言い、お金を騙し取ったのです。
福地容疑者は、大金を得るためにターゲットの女性の両親とも会っていたそうです。
さらに被害女性の中には、福地容疑者との子を妊娠していた、という人もいたのです。
例2)元結婚詐欺師
ネットの2チャンネル内で、結婚詐欺をしていたと告白した人もいます。この元結婚詐欺師は、10年間で1500~1800万ほど騙し取ったそうです。
結婚詐欺師になるきっかけ
知り合いの女性にお金の相談をしたら、無期限無利子で貸してくれた経験からだそうです。
女性との出会い方
出会い系やオフ会を利用していました。
手口
まず、人付き合いが苦手な人を選んでいました。そのような人だと、別の人に相談するという可能性が低いからでしょう。
そして元結婚詐欺師は、自分に夢中になるように仕向けました。そこで、現在金銭の問題があることを匂わせ、それが解決できるたら結婚できると思わせます。
ここで元結婚詐欺師が注意していたのは、相手がお金を貸してくれると言うまで、お金を要求しないということです。
自分からお金を要求すると、立件されるからという理由でした。
また、お金を渡されたという証拠をなくすために、お金は手渡しでもらっていました。
最後に、相手から別れたくなるようにさせ、お金が騙し取られたと気付かせないようにしていたとのことです。
恐ろしいですね。特に親密になった状態だったら、と考えると不安になります。
そこで結婚詐欺師の特徴を理解して、結婚詐欺の毒牙から逃れる作戦を実行しましょう。結婚詐欺師がどんな人であるかわかっていたら、いざというときに役に立つかもしれません。
結婚詐欺師の見分け方
結婚詐欺師には、よく当てはまる特徴があります。彼、彼女にいくつも当てはまるようなら…、注意が必要です。
写真に写らない、両親や友人に会いたがらない
結婚詐欺師は、証拠に残ることを嫌います。自分の見た目が記録に残っていたり、人に交際の事実が知られていたりすると、結婚詐欺の証拠になってしまいます。
そこで、これらのことを避けるのです。中には、単に写真嫌いの人がいますし、福地容疑者のように当てはまらない場合もあります。
貯金や収入について聞く
結婚詐欺師にとって、ターゲットからいくら騙し取れるか、というのは重要になってきます。
特に、出会ったばかりのころに聞いてくるときは、要注意です。普通、収入や貯金のことなんて仲良くないと聞きませんからね。
お金を借りた記録を残さない
先ほどから言っていますが、振り込みなどを利用すると、お金をやり取りしている記録が残ります。それが結婚詐欺の証拠となるので、記録に残らない手渡しなどにするのです。
話に矛盾がある
結婚詐欺師は、嘘をついて近づいてきます。いくつか嘘をつくため、話のつじつまが合わなくなったり、おかしな話であったりすることが生じるのです。
結婚詐欺師の特徴が分かったところで、被害に遭わないためにはどうすれば良いのでしょうか。チェックしておきましょう。
結婚詐欺に遭わないために
次に紹介することを実践するだけでも、結婚詐欺を防げる可能性は高くなります。
ハイスペックに飛びつかない
結婚詐欺師は、高い肩書や収入があったり、見た目が良かったりします。もちろん、結婚詐欺師でない人でもハイスペックな人はいます。
ただ、そうそういないのが現実です。まずは性格を見て見極めたいですね。
結婚するまでお金の貸し借りをしない
むやみに、大金を貸したりするのはやめましょう。もし貸すならば、借用書などを作り、貸した証拠を残しておきましょう。親しき中にも礼儀あり、という言葉もありますから。
身元を確認しておく
結婚を考える相手ならば、ちゃんと住所や仕事場、家族を知っておきましょう。
出会い系などの出会いに注意する
出会い系や婚活パーティといったものは、悪いものでは決してありません。しかし、結婚詐欺師が潜んでいる可能性があることも、理解しておきましょう。
自分は騙されないと思わない
自分は騙されないと思っていたら、隙が生まれ、結婚詐欺に気を付けることがなくなってしまいます。人ごとではないという意識を持ちましょう。
結婚詐欺の被害に遭った場合の対処方法
もし、結婚詐欺の被害に遭ったなら、次のことを実行しましょう。
結婚詐欺の被害に遭うとパニックになってしまったり、はらわた煮えくり返ったりしてしまうと思います。
しかし、冷静になって次のことを確認していきましょう。
結婚詐欺の被害状況を知る
具体的にどのような被害に遭ったのか、ノートに書きだしてみましょう。
貞操を奪われたとか、プレゼント代とかなどは厳しいものがありますが、金銭的被害があれば、それは結婚詐欺の判断材料のひとつとなります。
金銭的被害の証拠を探す
通帳などに金銭を渡した記録があるならば十分ですが、ない場合でも役立つかもしれないものがあります。
それが日記やメモ、メールです。ちゃんと探してみましょう。
警察や弁護士に相談する
警察への被害届を出せるのが一番ですが、結婚詐欺師はそうならないように動いています。
先ほど説明した通り、証拠があれば警察に動いてもらったり、弁護士に相談できたりするかもしれません。
さいごに
結婚詐欺について説明していきました。
「怖いな」と思ったなら、しっかりと対策を実行しましょう。
何度も言いますが、意識を変えるだけで結婚詐欺というものは防ぐことができます。
好きな相手には一途に、というのは素敵ですが、冷静に恋人と付き合うのも重要ですよ。