
出会い系サイト・アプリは優良サイトもあれば悪徳サイトもあります。仮に悪徳サイトを利用してしまうと、お金がいくらあっても足りません。
しかも、女性と全く出会えないんです。時間も無駄に・・・。
悪徳出会い系サイトとして注意しておきたいのが「サクラ」を雇っているところです。
こちらでは、そもそもサクラとはどういった意味なのか、出会い系にいるサクラの特徴、そしてどのような手口で我々からお金を巻き上げようとしてくるのか、サクラの被害にあってしまった場合にはどのように対処するべきなのか、といったことも明らかにしておきます。
これから出会い系サイトに登録する予定の方、さらに現在利用しているサイト・アプリにサクラがいるのではないか、と疑いを持っている方にも重要なテーマですよ。
サクラとはどういう意味?
サクラの由来とは
江戸時代にできた言葉とされています。
有力なのは芝居小屋をタダで見る代わりに掛け声をかけたりして、その場を盛り上げたりする行為や行う人のことを指していた、というものです。
現在、アーティストのコンサートなどで行われている掛け声(コール)というものが行われていますよね。
コンサートを盛り上げるためには欠かせないものです。それを主催者側が依頼することをサクラと言っていたわけです。
由来と意味が分かってきたところで、なぜ「サクラ」という言葉が用いられたのかも確認しておきましょう。
実は「桜の花見はタダで出来るから」といったことからきてます。
出会い系サイトでいうところのサクラとは?
語源と同じように、出会い系サイトのサクラも運営側から依頼されて行うものです。
ただし、芝居小屋とは異なっているのが、報酬が発生していることです。
出会い系サイトは、サクラ行為を行っている方に対して報酬を支払っており、雇っているんです。
基本的には、女性会員を装い男性会員とやり取りを行う、ということを実施してます。
出会い系サイトの特徴には、
- 男性会員より女性会員は少ない
- 男性は有料制で、女性会員は無料
といったものがあります。
出会い系サイトとしても、女性会員の少なさをカバーしなければ男性会員をつなぎとめておけません。そこで女性になりすましたサクラを多く登録させてます。
男性会員は女性会員とやりとりができなければ課金をしません。
女性に人気のない出会い系サイトの窮余の策、と見ることもできますが、最初からサクラを雇うことを前提とした出会い系サイトもあります。
注意しなければ、知らず知らずのうちにサクラと会話を楽しんでいた、なんてことになりかねませんよ。
キャッシュバッカーとは違うのか?
よく混同してしまうのがサクラとキャッシュバッカー(CB)です。
同じもののように考えてしまいますが、実態は大きく異なっています。
- サクラ・・・出会い系サイトに雇われている
- キャッシュバッカー・・・素人、換金を目的としている
双方ともにお金を求めて行っている行為ではありますが、サクラはアルバイトが多いです。要はプロとしてメールをしている、メッセージをしている、ということになります。
一方で、キャッシュバッカーは自発的に個人でメールやメッセージのやりとりをして、その分のポイントバックを受けているに過ぎません。
出会えるか出会えないか、といったことでいうと双方ともに出会えない系に属してくるのですが、全く一緒と捉えることはできないのです。
優良の出会い系サイトにはサクラはいません。しかし、キャッシュバックシステムを設けている優良な出会い系サイトもあり、そちらには少なからずキャッシュバッカーはいるんです。
キャッシュバッカーに関しては、サイト側では取り締まることは出来ません。メールをしていく上で判断していくしか対策方法はないんです。
サクラの種類3つ
- 雇われたアルバイトによるサクラ
- プログラムが自動返信するタイプのサクラ
- 運営会社のスタッフが自ら行うサクラ
サクラの種類は1種類ではありません。以前はアルバイトが行っているケースが多かったんですが、最近では他の種類も出てきました。
アルバイトのサクラ
出会い系サイトに雇われています。現状では最も多いタイプのサクラとなっているんですが、求人サイトなどで募集をかけ、採用後に会員とやりとりをさせます。
求人サイトをチェックすると、「データ入力バイト」「高収入も可能」「未経験でも問題なし」といった文言を見かけたことはありませんか?
実はそういった甘い言葉でサクラのバイトを募集しているケースが多いんです。面接に行ってみると、出会い系サイトのサクラのバイトだった、といったケースもすくなくありません。
ちなみにメールのやりとりはマニュアル化されているので、「未経験でも問題なし」というのは嘘ではありません。
自動返信するサクラ
プログラムを利用して、メールを自動送信したり自動返信したりしているタイプです。
人を雇わないでもサクラ行為が出来るので、コストを気にしている出会い系サイトが導入しているケースが増えているんです。
ただし、文章が意味不明であったり、会話のキャッチボールができなかったりすることが往々にしてあるので、精度は高くありません。
自社スタッフが行うサクラ
出会い系サイトの運営会社で働いている社員がサクラ行為をしてしまうタイプとなってます。
開設されたばかりの出会い系サイトでよく見かけられるタイプとなってます。スタッフが仕事の合間を縫って、サクラ行為を実施しているんです。
サクラの特徴
女性側からメールが頻繁に来る
これを聞くと男性はがっかりとしてしまうかもしれませんが、基本的に出会い系サイトの女性の特徴としてあるのが「受け身」です。
女性側から積極的に女性からメールをしてアプローチしてくる、といったことはほとんどないんです。
- 登録した途端、女性側からメールが来た
- 女性からのアプローチメールが1日に複数来る
上記のようなことに該当する場合には、そのサイトにサクラがいる可能性が極めて高い、ということになります。
出会い系サイトの中には、男性が会員登録をすると自動的にメールを飛ばすシステムを設けているところもあります。
登録してプロフを作成している最中に、メールが届き始めたら注意しなければなりません。
ファーストメールの内容が男性にとって魅力的
即会系メール
- 「今週末空いていますか?」
- 「お話して気があったらすぐにでも会いたいです。」
アドレス交換系メール
- 「しばらくやり取りしたらLINE idを交換したいです。」
- 「近いうちにメールアドレス交換や電話番号交換をしませんか?」
援助系メール
- 「今度セックスしてくれませんか?お小遣いあげます。」
- 「遺産金を受け取ったのですが自分では使いきれません。もらってくれませんか?」
「会いたい」と告げたり、アドレス交換を持ちかけてきたり、援助をしたい、といったことをいきなり言ってくる女性はいないでしょう。
最初のメールから魅力的な内容であった場合には、サクラの可能性が極めて高くなります。
実際に会えませんし、アドレス交換も出来ませんよ。もちろん、援助がされることもありません。
ポイントが切れる直前にテンプレートメールが来る
サイト側は会員のポイント数も把握しています。
そろそろポイントが無くなりそう、といった時につなぎとめるために特定のテンプレートメールを送るのです。
もちろん男性がそのサイトを引き続き利用したい、と思わせる内容のものです。
- 「返信ありがとう♪〇〇さんとはいつ会える?」
- 「もしよかったらアドレス交換したいな♪」
- 「来週の○曜日だけど空いてるかな?」
上記のようなメールが送られてくると、男性としてはやり取りを続けたくなります。課金をしたら、サクラ(サイト側)としては「してやったり」となるわけ。
いつまでたっても話が前に進まない
堂々巡りしてしまうケースが多いです。
メールをしていても、何度も同じ話をするような感覚になってしまうこともあります。
例えば、会う約束をしたにも関わらず、はぐらかされてなかった事にされてしまうこともしばしば。こちらが質問したことにも一切答えない、といったケースも多く報告されています。
一言メール、一行メールの返信が来る
サクラとしても、効率的にやりとりを行わなければ報酬につながってきません。ですから、一人に時間をかけていられません。
自然とメールが短文になってしまうんです。
ひどい場合には、一言メールや一行メールが来てしまうこともあります。
最近では、出会い系サイト側もサクラを教育しており、それなりの長いメールを返信したり、テンプレートを利用させたり、といった工夫をしています。
しかし、素人女性に比べると、やはりメールは短めになる傾向があります。
※キャッシュバッカーもメールが短くなる傾向があります。
サクラの手口
芸能人を装ってくる
グラビアアイドルの杉原杏璃さんや女優の堀北真希さんからメールがきた、という経験がある方もいるのではありませんか?
そもそも芸能人が出会い系サイトを利用する可能性はほぼないです。
特に顔が売れている方が出会い系サイトを利用している、ということになったら大騒ぎになってしまいます。イメージダウンは避けられません。
有名人から出会い系サイトでメールが来たら、確実にサクラだと思ってください。
例えば以下のようなメールが来ます。
- 「女優をしている栗山千明です。今ものすごい悩みごとがあって・・・。相談に乗ってくれませんか?」
深い悩み事(病気や自など)をほのめかす
非常にあくどい手口、と言っても良いでしょう。
人の親切心などを逆手に取って出会い系サイトでポイントを使わせよう、としているものです。
- 「今日の夜に自殺してしまうかもしれない。」
- 「いじめを受けている。このままでは相手を殺してしまうかもしれない。」
- 「きつい病気を患(わずら)っている。」
上記のようなことを言ってきて、その上で「返信してもらえなかったら死にます。」と告げてくるケースも確認されてます。
出会い系サイトも会員を引き止めるために、なりふり構わぬ方法を取ってくるのです
男性にとって魅力的な職業や地位をほのめかす
- レースクイーン
- キャビンアテンダント
- 地主
- 女医
- ナース
- 社長令嬢
- 保育士
など、男性が魅力的だと思う職業を最初のメールで伝えてくる手口があります。
特殊な職業や地位の女性とお近づきになりたい、と思った男性はメールのやり取りを積極的に行うわけです。
よく考えてみましょう。例えば、本当に社長の娘である方が自分のことを「社長令嬢」と言うでしょうか。本当にそうであったとしても、社長の娘であることは黙っているはずです。
レースクイーンやCAといった方が出会い系サイトに登録していない、とは言い切れません。
しかし、それなりに出会いの多い職業でもあります。わざわざ出会い系サイトで男性を探している、というケースは極めて稀でしょう。
金銭の授与をほのめかす
- 「余命宣告をされたけどお金の使いみちがありません。寄付するか誰かにあげたいと思っているのですが、もらってくれませんか?」
- 「外国の宝くじに当選してしまいました。10億円です。こんな大金持っていたら怖くなって・・・。半分もらってくれませんか?」
上記のようなことを言ってくるサクラもいます。
お金を振り込むので口座を教えて下さい、と言ってくるケースもあります。口座を教えたからといって犯罪にすぐに巻き込まれてしまうわけではありませんが、実際にお金は貰えません。
手続きに時間がかかる、ということでやりとりを何度もさせられてポイントを消費させられてしまうんです。
こちらのタイプのサクラメールの手口は、一般の迷惑メールでもよく採用されています。
迷惑メールの場合は、振り込むには手数料が必要なので、と言ってきて何度もお金を振り込ませた上で、入金はしてきません。
- 関連記事「出会い系サイトのサクラの見分け方」
サクラの被害の対処法
こちらでは、実際にサクラの被害にあってしまった場合はどのように対処すればよいのか、ということをお教えします。
サクラに出会ってしまったとしても、正しい対処方法を知っておけば怖いものではありません。
とにかく無視→退会もおすすめ
被害にあっていない時の対処法ですが、明らかにサクラであると感じた場合にはメールをしても無駄です。やりとりを一切行わないでください。
しばらくはしつこくメールが来るかもしれませんが、返信がなければ諦めてくれるかもしれません。
サクラがいる出会い系サイトは、登録している事自体が危険です。他にもサクラがサイトに居るはずですよね。
サイトを利用しても無駄なので、損害が出ていないのであれば退会をおすすめします。
サクラがいない出会い系サイトに切り替えていきましょう。サクラといくらメールをしたとしても発展することはありませんよ。
被害金額が大きい場合
退会してはなりません。退会してしまうと、損害金が取り戻せなくなってしまうのです。
被害金額が高額の場合は登録したままにしておき、以下の対処法を検討してくださいね。
被害にあってしまったケース|消費生活センターに相談
明確な被害が出てしまった場合には、消費者生活センターに連絡を実施してください。
連絡先は「188」(消費者ホットライン)です。
局番はないのでそのままで通じます。年末年始の12月29日から1月3日以外であれば通じます。
どの出会い系サイトでどのような被害があったのか、といったことを明確に伝えてください。
警察への連絡はダメなのか?
警察へ連絡したとしても、必ず動いてくれるわけではありません。
警察は、苦情件数が多くなれば動く、といった体質なのです。
ですから、あなた一人が警察に連絡したとしても、あなたのためだけには動きません。
弁護士や興信所の利用もおすすめできない
被害にあってしまったら弁護士を利用したり、興信所に調べてもらったり、といったことも頭に浮かぶでしょう。
しかし、相談料や着手金がかかってしまいます。その上で損害金が取り戻せない、といった可能性もあるんです。
特に興信所は、期間が長くなれば100万円や200万円かかることも。
弁護士にお願いするのは消費者センターに相談してもどうにもならなかったときのみ、です。
被害金額を取り戻すために必要になってくる情報
相手の情報
- サイト名
- サイトのURLアドレス
- 運営会社の情報・・・住所、電話番号、代表者名
- 料金形態・利用規約・プライバシーポリシー
- 第二種電気通信事業番号の有無、インターネット異性紹介事業番号の有無
- サイトのトップページのキャプチャ画像
被害の経緯に関する情報
- サイトとの出会いのきっかけ、登録した経緯
- 登録した年月日、登録していた期間
- 出会い系サイトにログインしていたPC、またはスマホの機種
- サイトで利用していた自身のニックネーム、ID、メールアドレス
- サクラの名前とプロフィール(スクリーンショットしておくと便利)
- やり取りしたメールの内容(スクリーンショットも有効)
被害金額に関する情報
- 支払い日時、回数、金額、支払い方法
- 出会い系サイトへ振り込んだ金額がわかる銀行の振込明細書やクレカの明細書
- WEBマネーを利用した場合はその種類が番号
被害金額を取り戻すためには、かなり多くの情報が必要になってきます。しかも、サイトに登録しつつも情報を集めなければなりません。
あやふやな情報があると、お金が戻ってこない可能性もあるので注意してください。
- 関連記事「悪質な出会い系サイトからの返金方法」
さいごに
サクラは厄介な存在です。この世から消える、ということはないでしょう。そもそも出会い系サイトの一部の運営は、サクラの存在で成り立っています。
サクラに対処するためには、まずはその特徴を理解すること。さらに手口も理解しておけば予防可能です。
サクラの被害にあったとしても、泣き寝入りはしないでください。様々な情報を集め消費生活センターに連絡するのです。
それらの対処をしたとしても解決に数ヶ月かかる例もあります。結果的にお金が返ってこなかった例もあるほど。
ただし、手続きをすれば悪質サイトに対する圧力になります。今後、被害に合う人を減らせるかもしれません。
怪しいサイトには登録しない、といった事が大事になってきます。
また、いち早くサクラの存在に気づければ損害も少なく済みます。サクラの特徴を理解し、サクラの発見に努めましょう。